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研修薬局紹介(わかば薬局中央店)

たまたま受けたインターンが薬剤師人生を変えた

地域の暮らしの中心を担う、つくばエクスプレス「流山セントラルパーク」駅。その駅前、徒歩数分の場所にオープンを予定しているのが、私たちの新たな医療拠点、「わかばビル」です。この新拠点立ち上げに合わせて、元々ある「わかば薬局」の薬剤師を中心に2016年5月にリニューアルオープンしたのが「わかば薬局中央店」。
約30名の薬剤師が所属し、新入職員研修や薬学生に向けた実務実習・インターンシップなど、未来の薬剤師を育てる育成の場としての拠点でもあります。

これまでのわかば薬局で培った経験を、新薬局づくりに活かして。

――まずは新薬局設立の経緯を伺えますか?

現在のわかば薬局を開設したのが、1990年のことです。小児科から産婦人科まで多様な診療科が揃う、地域医療の総合拠点病院「東葛病院」の門前薬局として誕生し、病院と密接に連携しながら医療活動に取り組んできました。そして、この度東葛病院が流山セントラルパーク駅前に移設することに伴い、私たちも新たな環境でわかば薬局中央店をリニューアルオープンしようということになったのです。

――では、以前のわかば薬局がわかば薬局中央店のベースになっているのでしょうか?

そうですね。元々わかば薬局には約30名の薬剤師が在籍し、1日400枚以上の処方せん枚数に対応してきました。また、在宅医療の患者さんへの訪問支援やHIV患者さんの支援など、専門的な活動も幅広く手掛けています。こうした、ベテラン・若手が力を合わせて、すべての患者さんを最大限サポートする姿勢は変わりません。ただ、これまで“改善したい”と考えながら、叶わなかったことも実は少なくないんです。

新薬局のテーマは「交流」と「対話」。

――これまで改善が難しかったのはなぜでしょうか?

当時のわかば薬局で大きな壁となっていたのは、施設の構造や敷地面積の問題です。その点、わかば薬局中央店は規模も大きくなりますし、レイアウトや構造も0から検討できたので、患者さんにとっての居心地の良さを一番に考え、作りました。目指したのは、単なる門前薬局ではなく、地域の皆さんの“かかりつけ薬局”です。

――かかりつけ薬局を目指すために、特に重視した点を教えてください。

最大のテーマは、「いかに患者さんとの対話・交流を増やすか」でした。例えば受付窓口スペースの拡大などは、その実践に欠かせない大きなポイントですね。

――「受付窓口」が、重要になるのですか?

えぇ。駅前という環境を考えると、今後は仕事帰りのサラリーマンの方や、近隣の診療所に通う方など、今まで以上に幅広い患者さんがいらっしゃることでしょう。そうした状況でも、一人ひとりの状況に合う服薬指導を行い寄り添っていくためには、調剤を始める前、つまり処方箋をいただく窓口での対話をきちんと重ねる必要があるんですね。それに、地域にお住いの方々が気軽に健康相談できるようにしたい、という考えもあります。

薬剤師の働きやすさ、成長環境も大切に設計。

――なるほど。他にも改善ポイントはありますか?

そうですね。例えば相談しにくいことも、周囲を気にせず話せる「相談室」を新設したり。また、調剤室のレイアウトを一新して、患者さんの待ち時間の削減や処方ミスゼロを目指すシステムを導入したり。薬剤師が調べ物やドクターへの連絡カード作成など、調剤プラスアルファの活用ができる多目的スペースを設けました。本当に薬局内のいたるところに改善策がありますよ。

――わかば薬局中央店は、薬剤師の育成拠点でもあると伺っています。この点はいかがですか?

わかば薬局中央店でも、育成拠点としての役割は変わりません。外苑企画商事では、調剤薬局と病院薬局の両方で新入職員研修を行うのですが、ここでは調剤薬局研修を担っています。

――具体的な研修内容を伺えますか?

大きく分けて2つ、「調剤実務」と「学術的な研修」です。調剤実務では、実際の窓口を担当して、多くの患者さんとあらゆる薬に触れていただきます。忙しい環境ではありますが、幅広い患者さんと深く接することで得られる経験は、他には代えがたいものがあるはずです。また、学術的な研修に関しても、若手からベテランまでたくさんの先輩がいる環境ですから、同じ症例・同じ薬についてでも、幅広い考え方に触れることができますよね。ですから、薬剤師としての基礎を磨くためには最適な環境だと思います。

成長意欲を後押しする、若手が主体性を発揮できる環境。

――これから入職される方に、どんな活躍を期待されますか?

当薬局には、若手も主体的に行動できる風土が育まれています。私自身もそうした環境の中で、ベテランの先輩に支えていただきながら成長してきた一人です。ですから、これから入職される方も、日頃の業務や拠点作りで、新鮮なアイデアと行動力を発揮してほしいですね。

――若手の方も、拠点づくりなどにも参加できるのですか?

はい。実はわかば薬局中央店の環境づくりは、活躍中の先輩薬剤師たちの意見がベースとなっています。4~5名でグループを組み、アイデア発表会を毎月行いながらレイアウトを検討してきました。こうした部分でも若手とベテラン、それぞれが独自の価値を持ち寄り、伸ばし合うのが私たちのスタイルなんです。

――それでは、最後に現在薬剤師を目指されている方にメッセージをお願いします。

今、調剤薬局は岐路に立っていると思います。これからの時代に求められる「かかりつけ薬局」として、患者さんに信頼を得るためには、薬剤師には健康づくりのアドバイスなども必要になるでしょう。ですから、医療人としての優しさや専門知識を磨きつつも、栄養学や対話スキルといった幅広い知識もぜひ学んでみてください。ここには成長意欲に応える環境がありますので、意欲的な方とお会いできるのを楽しみにしています。